中医学のおおらかさ

一昨年から勉強している薬膳。
中国の伝統的な医学理論を元に、各個人の体のバランスを整えるように
組み立てる料理です。


始めるきっかけはおいしい薬膳茶に出会ったこと。
そして、体に優しい食べ物を取り入れて、自分や
周囲の人の健康を気にかけたいと思ったこと。


もともと学生時代、環境問題に関わってきたこともあり、
農薬や添加物等をどちらかといえば気にするほうでした。

薬膳は、季節に応じた食事を作るため、
自然と旬のものを中心に、食物(植物や動物も)を丸ごと調理することとなります。
当然、過度な農薬やホルモン剤等が使用されていない食物がいいに決まっています。



でも、中医学の講座を受けていて
ふと、先日先生のおっしゃった言葉に、新たな一面を感じました。
「確かにそういうものが多用されている現実は否定できない。
でも、もっと自分の体を信じませんか」
「過度に摂取したら、もちろん薬品だけでなく、バランスの意味からもよくない。適度に摂る中においては、多少の毒は人の体の排出機能が働く」と。

うーん確かに。





中医学を学んでいると、人の体の高度な機能に驚かされます。
薬膳や方剤(漢方)は、その機能を手助けするに過ぎません。


こういうものは食べてはいけないんだ、とか
この食品がよいのだ、とか
100%のものは薬膳においてはありません。
バランスよくなのだから。


そしてもっとも添加物コテコテの食品が体によい影響を与えるわけは
なく、積極的に摂らないほうがよいとは思いますが、
すべてを神経質に考えすぎなくてもいいんだというのも
中医学の特徴かもしれません。

むしろ、近年の超衛生志向は、逆に周りに敵がいなさ過ぎて、
人の免疫力を低めている原因かもしれませんね〜。